ネズミも大豆を食べに来ているのか、夜中に猫同士が長いこと威嚇し合っていたり、
フクロウが近くで鳴いていたりと食物連鎖を連想できておもしろい。
昔からどこにでもいて何ひとつ珍しがられることのなかったスズメだが、
生息数が60年代の1割ほどに減少していることが立教大理学部の三上修・特別研究員の調査で解ったらしい。
巣を作る木造家屋や餌場である田畑の減少、農業の姿の変化など、
単純に原因は掴めていないようだが、何かがスズメに起きているのは確かなようだ。
作物を荒らすと嫌われつつも、蛾の幼虫、イナゴなどを大量に捕食し農作物の害虫を駆除する役割を果たし、
人と共に生きてきた鳥である。追いつめられても深山幽谷へ引っ越すわけにはいかない。
昔中国で大規模なスズメ駆除作戦を実行した結果、猛烈な害虫が発生し凶作になり、
他の要因も合わさって多数の餓死者が出たそうな。
チイチイパッパのスズメだけではない。童謡では学校仲間のメダカはなんと絶滅危惧種になっている。
もう川の中をのぞいても、お遊戯はなかなか見られない…。
河川はコンクリート三面張り、農業用水の水路はU字溝に変わり、
水田の整備により水路から田んぼや、田んぼ同士の段差が大きくなりメダカが往来できない…。
その他生活廃水の流入による汚濁や農薬、除草剤などによる水質汚染等、水質の悪化も考えられるそうな。
ダム建設や砂防工事、また放棄された杉林から川に流れ込む土砂は苔や藻の光合成を妨げ、
それを餌にする昆虫や稚魚は栄養不足で太らない。
魚が一息つく岩場も埋まり、水鳥から身を隠す場所もなくなって渓魚も減少…。
自分は今年から牧田川の入漁年券を購入して毛鉤釣りに挑戦しようと思っている。
山や川へもっと身をおいて自然と親しまなければ見えてこないものがある。
命盛んな季節。ありふれたものが、ありふれて在る尊さを、小さきものからのメッセージとして胸に刻もう。